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井上はり灸整骨院

コラム

症例

肉離れ

■症状

筋断裂の中心部に圧痛、重症の場合は筋断裂部のへこみを指で触れることもある。

筋肉をストレッチしたときの痛み。損傷が大きい場合は皮下出血も見られる。

内出血を伴う場合、コンパートメント症候群になる場合もある。

受傷時に打撃感を感じ、同時に断裂音を自覚する事が多い。

 

・1度(軽度)

筋肉の組織が少し伸びた状態で、若干の痛みは出ているが運動するに当たって支障はない。歩行も問題ない。

 

・ 2度(中度)

筋肉繊維が断裂してしまった状態。

我慢すれば運動を続けることができる。ただし、皮下出血が起こり歩行するのにも障害は起きる。

 

・ 3度(重度)

完全に筋肉が断裂してしまった状態。

圧痛が出ていて陥没も見られる。歩行は困難になり、運動を続けることは不可能。

 

■原因

スポーツなどで筋肉に急に強い収縮力が働いた時、自分の筋力に耐え切れなくなって筋組織が断裂する。筋肉の疲労が発生要因になることも多い。ハムストリングスが一番多く、次いで腓腹筋によく発生し、大腿直筋、内転筋の順に多い。下腿三頭筋内側頭の肉離れはテニスレッグと呼ばれる。大腿四頭筋の肉離れは、骨化性筋炎に移行する場合もある。

 

大腿部の肉離れは20代前後の若年層に多く発生し、ふくらはぎの肉離れは、各年齢にまんべんなく発生する。

完全に回復してない状態で運動を再開すると再断裂を起こす可能性も高く、肉離れは再発性の高い疾患である。

 

 

■診断

・MRI、超音波画像診断

 

 

■治療

保存的療法が一般的。急性期にはRICE処置。内出血を伴う場合コンパートメント症候群になる可能性も考慮し、筋部の圧痛や下腿の痺れ感、脈の拍動が感じない時は注意を要する。3~4日局所を冷却し、包帯による圧迫、固定を行う。

その後は温熱療法や徐々に関節自動運動を開始し、圧迫包帯を除去していき、しばらくの間ストレッチングを行ったのち、軽いランニングから運動を開始する。

 

・ ハムストリングの治療

できる限り膝を伸ばす動作を避ける。

固定用の装具の利用も検討するケースもある。

レッグカールを自重のみで行い、徐々にウエイトを用いながら、筋力の低下を防止していく。組織が接着するまではハムストリングのストレッチは実施してはいけない。

 

・ ふくらはぎの治療

他の部位の肉離れに比較しても回復に時間がかかるケースが多い。

地面との接地の際に患部を刺激してしまうことが大きな原因である。足関節に関連する筋肉である為、治療期間を少しでも短縮したいと希望する場合は、固定をしっかりする必要がある。地面への接地を避ける為に松葉杖など積極的に利用することが大事である。カーフレイズトレーニングが有効。

 

・ 大腿直筋の治療

治療期間中はできる限り地面との接地を避け、松葉杖などの装具を利用しながら患部にかかる負荷を軽減するよう心がける。また、治療期間中は運動量が減少するため、体重が増加することによって患部に負担をかけることを防ぐ。

 

受傷からある程度の期間が経過したら、その後は温熱療法を中心に、患部を温めながら治療し、レッグエクステンッションなどの太ももの伸展動作を自重で開始し、徐々に軽いジョギングなどの運動に切り替えていく。

断裂部分の症状の度合いにもよるが、太ももの肉離れの治療期間は2週間程度で、3~4週間程度で軽いジョギングが行える程度まで回復していくのが通常である。

 

 

■予防

・ 筋力や筋肉の柔軟性の低下、ウォーミングアップ不足を改善するために、運動前にしっかりとストレッチを行う。

・ 運動中に十分な水分補給を行うことで、筋肉の収縮性があがり、運動時に発生した熱を抑え、氷冷する効果もあるので、水分補強をこまめに行う。

 

骨化性筋炎

■症状

打撲した後の痛みが1か月以上残り、患部に圧痛、腫れがあり、膝関節の屈曲制限がある。

レントゲン、超音波画像で明確に分かる。

受傷後1週間程度ではレントゲン画像で骨形成が認めにくいため、受傷初期にはレントゲン診断は有効的でない場合がある。

 

本来は「骨」がない筋肉の中などに骨が出来ることを異所性骨化と言い、骨化性筋炎は筋肉中にできる異所性骨化のこと。

筋肉の炎症に引き続いてカルシウムが沈着し、石灰化現象が起こって筋組織の中に骨が形成される状態。

大腿部前面(特に中間広筋や外側広筋)に起こりやすく、この部分に強い打撃を受けた後によく見られる。

大腿四頭筋に起こる打撲をチャーリーホースとも言う。

 

 

■原因

骨化性筋炎は打撲に対する初期の処置が適切でなく、痛みを無視して筋肉を激しく使ってしまうことで起こる。この他にもしこりのある筋肉を強くもむようなマッサージ、痛みがある時点での無理なストレッチも骨化性筋炎の原因となる。

 

 

■治療

痛めて2~3日は、低周波などの電気治療やアイシングを行い、ひどい場合は固定をする。急性期の痛みが引いてきたら温熱療法などの理学療法を行う。

十分な休養が必要で、筋肉内にできた血腫がなくなるまで患部に打撃などの強いストレスが加わらないようにすることが重要。 筋肉内に発生した骨性組織の消失が確認されるまでの間、安静とすることが基本。

患部に負担のかかる運動は禁止する。受傷後6週でジョギングは可能となり、3カ月で完全復帰となる。

手術をして、骨化した部分を取ることはほとんどない。

坐骨神経痛

 

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むくみ(浮腫)

むくみ(浮腫)とは 細胞と細胞の間にある水分量が増加した状態のこと

 
身体のおよそ6割は水分で、その3分の2は細胞内(細胞内液)に、3分の1は細胞外(細胞外液)にある。
 
細胞外液は、血液に含まれる水分(血漿やリンパ液)と、細胞と細胞の間(細胞間隙)を埋めている水分(間質液)に分かれる。これらの水分は細胞や血管などを行き来して、細胞に栄養を送り、老廃物を除去しているが、基本的には体内の水分の配分が変わることはない。
 
しかし、配分のバランスが崩れ、細胞間隙に水分が溜まってしまう状態のことを浮腫みと言い、浮腫みは血管から細胞間隙へ流れ出る水分が多くなる、血管やリンパ管へ吸収される水分が減ってしまうなどの理由で起こる。
 
 

■浮腫みと肥満、腫れの違い

浮腫み(甲状腺機能低下症、クインケ浮腫以外の疾患)では指で強く押すと跡がくっきりと残るのが特徴で、肥満と腫れにはみられない。

腫れでは痛みを伴うが、浮腫みと肥満は痛みを伴わない。

 
 

■分類

◎全身性浮腫
 
・腎疾患 (ネフローゼ、急性腎炎)・・・尿中に蛋白が出ていき低蛋白血症により血管外に水と塩分が漏れて浮腫む 体重の増加、だるさ、尿が泡立つ、初期はまぶたや下肢の浮腫みがでやすい。
 
・うっ血性心不全・・・血液のポンプ作用をする心臓の機能低下で肺や全身に血液を送れず体内に貯留する 圧痕性浮腫、易疲労感や呼吸困難を伴う、不整脈、腹水がみられることもある。
 
・肝硬変・・・肝臓の慢性炎症により肝細胞が壊死と再生を繰り返し肝細胞が固くなり働きが落ちて血流が悪くなる 圧痕性浮腫、体の倦怠感、血が止まりにくい、腹水、ひどい場合は黄疸もみられる。
 
・甲状腺機能低下症・・・血中の甲状腺ホルモンが不足し、全身の代謝機能が落ちることによる 非圧痕性浮腫(粘液水腫)、皮膚が乾燥、 食欲ないが体重増加、無気力、寒がりがみられる。
 
・薬剤性浮腫・・・薬の副作用でおこる浮腫、Ca拮抗薬の末梢動脈における血管拡張作用が静脈での作用に比べて強いため細動脈の拡張に細静脈の拡張が伴わず、細静脈が拡張することなく細動脈が拡張し、毛細血管圧が上昇するため 圧痕性浮腫、動悸、頭痛、ほてり感なども現れることがある。(NSAID、ADH、降圧薬、甘草、血糖降下薬)
 
・栄養障害性浮腫・・・極度の栄養障害により血中のタンパク質の一種アルブミンが低下し血管の中の水分を保持する力が落ちてしまい、血管外の組織間に水が漏出し、浮腫となる。圧痕性浮腫
 
・特発性浮腫・・・原因が不明だが、利尿剤や下剤の乱用、極度な食生活の乱れによって生じる可能性があると考えられている。
 
圧痕性浮腫、夕方に悪化しやすい、20~40歳代女性に多い、特に下肢に現れやすく立位により増悪、朝に比べ夕方の体重が1,5~2㎏増加することもある。頭痛、めまい、四肢の冷感などの不定愁訴が多い傾向にある。
 

◎局所性浮腫
 
・慢性下肢浮腫・・・病気によるものでなく座位や立位など長時間同じ姿勢が続く、すり足や小刻み歩行など筋肉を十分に動かせていない歩き方など日々の生活習慣により発症。 圧痕性浮腫、高齢者に多い、重症化すると足が重く感じ痛みで自力での歩行が困難になり皮膚潰瘍(皮膚がえぐれ水が出てくる状態)になることもある。
 
・静脈性浮腫(下肢静脈瘤、深部静脈血栓症など)・・・上・下大静脈症候群、四肢静脈血栓症、静脈瘤
 
・リンパ浮腫
一次性・・・若い人に多く、左側が浮腫むことが多い
《先天性》生まれつき、2歳~3歳に発症する。
 
《早発性》35歳以前に発症、一次性のほとんどを占める。
 
《遅発性》35歳以後に発症
 
二次性・・・リンパ浮腫のほとんどが二次性、健側と比べ白く浮腫むのが特徴 乳癌や婦人科系癌の手術後に発症することが多い
 
・血管性浮腫(クインケ浮腫)・・・非圧痕性浮腫、非対称性(顔を除く)眼瞼、口唇、喉頭や消化管などの柔らかい所にでる、重力に関係のない場所にでる。数時間で発生し、3日ほどで消失するのが特徴。
 
・炎症性浮腫・・・片側の下肢の炎症性疾患、アレルギー性疾患、外傷、関節、筋骨疾患など 非圧痕性浮腫、アレルギーや炎症性のもので発赤、熱感、圧痛が伴う。
 

 

■原因

・立ち仕事やデスクワークなどで同じ姿勢をとり続けていた場合、全身の血行が悪くなり、血管から水分が多く流れ出してしまうため。

さらに重力の影響で身体に不要な水分が下半身にたまってしまう。
 
・コルセットやきつい下着の着用も血管が狭まり血行が妨げられ、血流がスムーズにいかずに足がむくみやすくなる。
 
・女性は月経前や更年期など女性ホルモンの影響でもむくみやすくなる。黄体ホルモンが増えると血管が拡張されるため。
 
・服薬の影響 降圧剤等の降圧剤などの副作用。他にも手足のほてり、動悸、頭痛などもみられる。
 
・水分や塩分の取り過ぎ 水分や塩分(摂取すると水分を多く取り込む性質があるナトリウムとなって体内へ運ばれる)を促進する血管内の水分量が多くなり、静水圧が上昇するため。
 
・アルコールの飲み過ぎ アルコールには血管内脱水の作用があるため体内の水分が失われ血液濃度が上昇するのを回避しようと血管内に水分を取り込もうとするため。
 
・過度なダイエット 筋力低下やビタミン不足などで体内の水分調節が乱れるため。
 
・睡眠不足 血液のポンプとなる心臓や体内の水分調節を行う腎臓などの内臓の働きが落ちることによりみられる。

 
 
■特徴

浮腫みやすい条件   
女性   高齢者   運動不足     太っている   夕方  低気圧
 
浮腫みにくい条件   
男性  若年者  運動量が多い   痩せている    朝    高気圧

 

《改善方法》

・マッサージでほぐす

・お風呂などでよく暖める

・寝た状態で心臓よりも5cm~10cm程度足を高くあげる

・一定の姿勢をとらないでこまめに体を動かす

・顔のむくみには冷水・温水で交互に顔を洗うなど血行を改善する

・運動をして筋肉、基礎代謝を上げる