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井上はり灸整骨院

コラム

オスグッド・シュラッター病

単純性股関節炎

子供の股関節痛をきたす疾患で多く見られる。4~12歳ぐらい(6・7歳がピーク)の男の子にやや多く見られる。

■症状

最初は膝を痛がったり、大腿を痛がることもあるが、急に片方の股関節が痛くなり、歩行時に跛行(足を引きずる)がみられる。

股関節に運動制限がみられ、股関節を広げた、ガニマタの形になり、動かすと痛がる。軽く曲げた姿勢が楽。

パトリックテスト陽性  スカルパ三角部に圧痛がある。

レントゲンでの異常はない。

超音波画像では関節に水が溜まっていることが確認できる。

熱はなく、あっても微熱程度。

■原因

急怪我などの外傷がなく、原因は不明。風邪を引いた後に発症しやすいことから、自然な免疫反応ではないかといわれている。

■治療

安静が基本。予後は良好。1週間から2週間ぐらいで自然に痛みが消失する。「化膿性股関節炎」や「ペルテス病」と鑑別をする必要がある。

歩行不能、軽度の運動で痛みある際には重症と考え入院させて牽引し絶対安静とすることもある。

セーバー病

成長期(8歳~16歳)の子供の運動のやり過ぎによる踵の痛み。

成長期を過ぎればほぼ完治するため、予後が良好な障害。

 

症状

運動後に踵後方に痛みを訴える。踵後方に圧痛があり、ひどい場合は靴が履けなくなる。子供の骨は骨の全てが完全に骨化しておらず、成長するための骨端軟骨(成長軟骨)がありこの成長軟骨に繰り返し負担がかかると軟骨に炎症がおこり痛む。

アキレス腱が踵に付着しているため、伸張すると炎症が起きている軟骨を引き離す力が働くため痛みを誘発する。

診断

単純X線踵骨側面像で踵骨後端部の骨化核に変化がみられる。経過は長く、治癒したかと思うと再発することがあるが、加療の有無にかかわらず、ほぼ完治し予後は良好。
アキレス腱炎、アキレス腱周囲炎、骨髄炎との鑑別が重要で、X線像から鑑別は容易。踵骨骨端核が骨硬化により白っぽく写る。

 

治療

加重時に踵の成長軟骨(骨端核)に負荷がかからないようにする。例えば、靴底のクッション性に優れ、土踏まずのアーチが落ちない靴を履いたり、下敷き(インソール)などを利用して踵を少し高くするなど指先に体重がかかるようにする。

じっとしていても痛い場合や運動後に痛い場合などは炎症が強く出ているので踵をアイシングをして、運動は中止する。時には松葉杖を使って負荷を避ける。

また、ふくらはぎの筋肉を柔らかくするためにストレッチやマッサージをする。ストレッチやマッサージで痛みが出るようなら無理にはしないこと。加重時は痛みがないがストレッチなど牽引する力が加わる時に痛い場合は踵にテーピングをしたりもする。テーピングはキネシオテープなど伸張性があるものを使用することが多い。

オスグット・シュラッテル病

成長期(特に10歳~15歳)のスポーツをしている少年少女におこりやすい膝下にある脛骨粗面の痛み。

比較的男子に多い。

膝の代表的な骨端症。骨端症を成長痛の一つとみるか別とみるか意見が分かれている。

オスグッド・シュラッター病、オスグッド・シュラッター症候群、オスグッド病とも言われる。

大腿四頭筋の筋力に引っ張られ、脛骨粗面が変形し突出してくる。ひどければ骨が剥離して骨片(オシクル)がみられる。

サッカー、バスケット、バレーボールなどの跳躍をするスポーツに多い。

■症状

脛骨粗面部の痛み (正座時の痛み、走行時、歩行時の痛みひどくなると安静時でも痛くなる)

患部の突出変形、腫れ、熱感

脛骨粗面部の限局した圧痛

一ヶ月ほどの安静が出来れば、症状が治まることが多いが、運動を再開すると再発をくり返す。

ほとんどの場合は小学生高学年から中学生の期間で起こり、高校生(16歳~18歳)になると骨の成長が止まるので症状が治まることが多い。

■原因

膝伸展機構は大腿四頭筋から膝蓋骨、膝蓋靭帯・膝蓋腱、脛骨粗面へと連続する。スポーツ選手では膝伸展の反復により、これらの部分に牽引力が働き、脛骨粗面が弱点となり、疼痛が起こる。

10歳~15歳の骨は成長の過程で柔らかい骨から硬い骨へと変わっていくが、 その間の骨はやや不安定な状態になり、運動などの刺激によって異常が生じるものと考えられている。
こうした不安定な状態は、骨の成長スピードに膝周辺の筋肉や腱の成長が追いつかず、アンバランスな筋骨格構造になることが主な要因で、こうした状態に過剰な運動による負荷が加わることで症状が現れる。

■治療

安静が第一。キックやジャンプの動作は禁止となる。

温熱療法、大腿四頭筋のストレッチングや筋力強化訓練などのリハビリが効果ある。

大きな骨片が存在する場合には手術的に摘出することもある。

時期が来れば痛みは消えると言われているが、実際はスポーツなどは完全に中止し、休養をとらないと完治は難しい。