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井上はり灸整骨院

コラム

胸郭出口症候群(TOS)

■症状

なで肩の20代から30代の女性に多い。首や肩、肩甲骨周辺の凝り感や痛み、腕や肩がだるくなったり、しびれたりすることがある。

腕を上げると手の血流が途絶えて血行障害が生じて、掌が白くなり、しびれを感じることがある。

 

熱感・冷感、脱力感なども感じることがある。ひどくなると、耳鳴りやふらつき感、後頭部から耳、口のあたりのしびれ感にまで及ぶことがある。

 

手指の運動障害や握力低下のある場合、手内筋の萎縮により手の甲の骨の間がへこみ、小指球筋がやせてくる。

 

モーレーテスト陽性  アドソンテスト陽性 ライトテスト陽性      アレンテスト陽性 エデンテスト陽性

3分間挙上負荷テスト(ルーステスト)陽性

 

■原因

鎖骨周辺で腕神経叢や鎖骨下動脈、鎖骨下静脈を圧迫する原因がいくつかあり、これらをまとめて、胸郭出口症候群と言う。

前斜角筋と中斜角筋の間で圧迫されると斜角筋症候群。

鎖骨と第一肋骨の間で圧迫されると肋鎖症候群。

小胸筋を通る時に圧迫されると過外転症候群。

頚椎にある余分な肋骨に圧迫されると頚肋症候群という。

 

胸郭出口症候群には牽引型と圧迫型に細分され、牽引型(ストレッチ型)はなで肩の女性に多い。肩甲帯が下がっていると、常に腕神経叢が牽引された状態になる。

圧迫型は筋肉質の男性でいかり肩に多い。

 

胸郭出口症候群の患者の8割~9割りが牽引型と言われている。

また、頚の形状がストレートネックになっていると、肩がなで肩になりやすい。レントゲンで正面から見ると、正常な場合は鎖骨がV字に写って見えるが、なで肩の場合鎖骨は水平に見え、首も正常より長く写る。

 

第7頸椎に肋骨がある場合があり、それを頚肋といい、頚肋は胸郭出口症候群の原因の一つとされる。

鎖骨上窩の頸椎寄りのところの触診で、骨性の隆起を触れば頸肋の可能性が高い。

 

■治療

なで肩、筋緊張、ストレートネック、不良姿勢などは、猫背(肩の前方への巻き込み)になっていることが多いため、猫背を改善させ、神経と血管の通り道を確保してやる必要がある。

 

痛みが軽くなったら、筋力トレーニングなどの運動をして、首から肩にかけての筋肉を鍛える。そうすることで、鎖骨と肋骨の間が広がり、痛みが出にくくなる。

上肢やつけ根の肩甲帯を吊り上げている僧帽筋や肩甲挙筋の強化運動訓練を行ない、安静時も肩を少しすくめたような肢位を意識する。

首や肩に負担をかけない姿勢を心がける。あごを引いて、背すじを伸ばす。

そうすると頸椎が自然なカーブを描くので負担が軽くなる。

 

長時間同じ姿勢を続けない。1時間に1回は休憩をとって、体を動かす。

肩や首、腕を回したり、背を伸ばす。

症状を悪化させる上肢を挙上した位置での仕事や、重量物を持ち上げるような運動や労働、リュックサックで重いものを担ぐようなことを避ける。

十分な睡眠をとり、疲れをためない。

首や肩の冷えに注意する。お風呂などで温めて血行を良くする。