脊柱管狭窄症
50代60代の男性に多い。稀に先天性もある。
■症状
間欠性跛行が特徴。歩き始めはよいが、しばらくすると腰から下肢にかけて痛みや痺れが生じる。
前かがみで休むと症状が軽くなり、腰を反らすことで増悪する。
腰の痛みが強くなく、下肢の痺れや痛みが強いこともある。
安静時はほとんど症状がない。脱力感、自覚的な冷感や灼熱感はあるが足部の温度は正常、会陰部のしびれ、足底に一枚皮が被さっているような感じ。
進行すると下肢の筋力低下、排尿障害がでる場合がある。
両下肢の痺れ感は馬尾型、片足だけの痺れは神経根型と、その両方が混在した混合型の3型に大別できる。
閉塞性動脈硬化症との鑑別に注意が必要。
閉塞性動脈硬化症の場合は、姿勢を前かがみにしても症状は消えない、足背動脈の拍動が触れない、足部の温度が冷たい、腰部の痛みはない、などの症状が特徴である。
ケンプ徴候陽性。
■原因
脊柱管周辺の骨や脊柱管内側の黄色靭帯の肥厚によって脊柱管が狭くなり、脊髄や神経が圧迫され症状を呈する。(腰椎の椎間板ヘルニア、すべり症や変形性脊椎症も原因としてある)
■予防
- 歩くときは、杖を突いたり、シルバーカーを押して腰を少しかがめるようにする。
- 歩行より自転車がよい。