肋間神経痛
肋間神経痛は「頭痛」「腹痛」と同じように症状の名称であり、病名ではない。肋間神経痛は、何かの原因で肋間神経が激しく痛む症状をいう。
■症状
左右どちらかだけに起こる肋骨の走行に沿って帯状に走る痛み。突発的に肋骨の延びる方向に沿って突き刺すような瞬間的、断続的な激しい痛み。
身体をねじる、深呼吸や咳をする、大声を出すといった肋骨の動きによって痛みがひどくなったりする。
痛みは長くても数分で治まるが、人によっては肺や心臓などに痛みを感じたり、背中に張りを感じるといったこともある。
肋骨の下面を押すと痛みがあり、胸を広げる伸びの姿勢や咳、深呼吸をすると痛みが強くなる。
狭心症 胸膜炎 などとの鑑別が必要
狭心症
通常10分以内に収まる持続的な胸痛。胸の真ん中がしめつけられる様な痛み ニトログリセリンの舌下がよく効く。心電図検査で診断できる。
胸膜炎
肺に水がたまる病気で、結核や癌が原因となる。水の溜まり始めに胸痛が出現する。レントゲンを撮れば診断できる。
■原因
肋間神経には全く異常がなく原因が不明の原発性肋間神経痛と、病気やケガなどが原因となっている続発性肋間神経痛とがある。
原発性肋間神経痛は、不自然な姿勢をとった時、また運動不足・疲労、ストレスによって神経が骨や筋肉にはさまれて(絞めつけられて)突然起きる。
続発性肋間神経痛は、肋骨の骨折やヘルニア、胸椎の圧迫骨折といった外傷,ヘルペスウイルスによる帯状疱疹、内臓疾患、腫瘍などにより生ずると考えられてる。
・肋骨の骨折
中年女性の場合は、骨粗しょう症のため、せきや弱い外力で骨折が生じる可能性がある。この場合は、姿勢の変化で痛みが増強し、呼吸や物を持ち上げるときに痛いのが特徴。
レントゲンでは分かりにくく、超音波画像では発見されやすい。
・帯状疱疹常
帯状の疱疹があらわれるが、まれに疱疹がでないことがある。このような場合は、血液の検査をしないと正しい診断はつかない。
水泡が出現する前に胸痛が見られる場合もあり、あとで水泡が出ないか注意が必要。痛みが非常に激しいことと、2週間ぐらいで痛みが減少する。
・椎間板ヘルニア
背骨の中で起きているヘルニアで神経を圧迫する可能性がある。
・腫瘍
筋肉や骨に発生した腫瘍が肋間神経を刺激してしまい、それに伴い痛む。
■治療
ストレスを解消するか軽減させる。
胸や背中に負担がかかるような姿勢を長時間続けると、肋間筋が固まるので、同じ姿勢を続けないようにすること。ラジオ体操のように大きく胸を広げて深呼吸することも肋間神経痛の予防として有効。
冷房のあたりすぎや冷たい飲み物などを取りすぎると、自律神経の乱れに繋がったり、肩などが冷えて緊張することで肋間神経痛を発症することがある。暑くても体を冷やしすぎないように注意。
外傷による場合は、胸郭を固定するため、幅広いベルトで肋骨を固定する。
橈骨神経麻痺
■症状
手関節や指が背屈できなくなる下垂手となる。
下垂手の状態は手関節、MPは伸展できないが、DIP、PIPは伸展可能。
母指と示指の間の部分でしびれや感覚の鈍麻が起こる。
下垂手の状態だと指の屈筋が緩んでいる状態のため、指屈筋の力が入らずに手内筋だけで握ろうとするのでほとんどの場合、握力も低下する。
橈骨神経が障害されやすい部位は2カ所あり、1カ所はわきの下で、もう1カ所は上腕の外側中央部。特に上腕外側中央部での橈骨神経の圧迫が多い。
神経が圧迫されている所にチネル徴候がみられる。ほとんどの場合、致命的な神経損傷になることはない。
筋力テストでの6段階の評価法 レベル麻痺2以下は治療が必要
5 強い抵抗に逆らって完全に運動ができる
4 若干の抵抗に逆らって完全に運動ができる
3 重力に抗して完全に運動ができる
2 重力を除くと完全に運動ができる
1 わずかな筋収縮があるが、関節は動かない
0 筋収縮なし
■原因
酔っぱらったりした状態で腕枕をして寝ていたり、硬い荷物を挟んだままの姿勢が長時間続くと、橈骨神経が主に上腕中央外側部で上腕骨と硬いものの間で圧迫されて損傷をおこし、橈骨神経麻痺となる。
恋人を腕枕して眠ると神経麻痺を起こすことが多いことからハネムーンシンドロームとかサタデーナイトシンドロームなどと言われる。
■治療
予後は良好。早くて1か月。通常は2~3か月で完治することが多い。
稀に難治性になることもあるので早めの治療が重要。
初期はコックアップスプリントという装具を付けて手関節を背屈した状態で固定する。
手関節を背屈させておくと、指屈筋が緊張し握力が上がるので物をつかみやすくなる。
動きが出てきたら、自分でなるべく動かしてみる。過度に筋肉を疲労させるのも良くないため適度な指導が必要。
患部を冷やさない。筋肉の運動ができていないため、血行も悪くなっている。
温めて血行が良くなると酸素や栄養分が運ばれ、神経の再生を助ける。
神経に回復を促進させるため、飲酒を控え、睡眠をしっかりとる。
発症早期にメチコバラミン(ビタミン剤)、ステロイドを服用することがある。
麻痺を容易に繰り返す場合は髄鞘の異常がありえる。
後骨間神経麻痺
■症状
肘の屈側で後骨間神経の圧迫を起こすと下垂指となる。手関節の背屈は可能だかMPの伸展が不可能。感覚の障害はない。
後骨間神経はフロセのアーケードという回外筋入口部の狭いトンネル部に入るのでその部は移動性がなく障害を受けやすい。
アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎
X線検査でははっきりと診断がつかないことも多い。
MRIをとると腱がふくらんでいるのがよくわかり、変性の程度などの詳細な診断が可能。また、超音波検査も簡便で有効な方法である。
アキレス腱炎
アキレス腱炎は使いすぎによるオーバーユース症候群のひとつで、スポーツ障害としては頻度の高い。繰り返しのストレスによりアキレス腱に微細な部分断裂や瘢痕化が生じており、腱の変性が認められる。
■症状
かかとへの付着部から上方2〜6cm部分のアキレス腱が腫脹し、押さえると痛みが増強する。運動した後や朝起きた時の歩き始めに痛みが強く、症状が進行すれば安静にしていても痛いことがある。足関節を背屈することで疼痛が増強する。
アキレス腱周囲炎
アキレス腱はパラテノンという薄い膜でおおわれているが、この部分に炎症を生じた場合をアキレス腱周囲炎という。 アキレス腱全体が腫れてしまった場合を「アキレス腱周囲炎」ということもある。
■症状
進行すれば足関節の動きが悪くなり、足関節を動かすとアキレス腱にきしむような摩擦音が聞こえることがある。
■治療
保存治療が原則で、痛みが強い時には運動を控えて局所を安静に保つ。湿布や一時的な消炎鎮痛薬の内服も有効。
少しヒールのある靴を履いてかかとを上げると、アキレス腱の緊張が軽減され疼痛が改善する。また、扁平足などの足部変形がある場合には、足底挿板を処方することによりアキレス腱への負荷が軽くなる。
スポーツ選手への局所注射は、腱の変性や断裂を生じる場合があり、慎重を要す。慢性期で再発を繰り返す場合には、手術的にアキレス腱を再建する方法があるが、適応になるのはごくまれ。
症状の改善が認められれば徐々にスポーツを始め、運動前のストレッチングや運動後のアイシングを励行するようにする。
保存治療が原則で、痛みが強い時には運動を控えて局所を安静に保つ。湿布や一時的な消炎鎮痛薬の内服も有効。
少しヒールのある靴を履いてかかとを上げると、アキレス腱の緊張が軽減され疼痛が改善する。また、扁平足などの足部変形がある場合には、足底挿板を処方することによりアキレス腱への負荷が軽くなる。
スポーツ選手への局所注射は、腱の変性や断裂を生じる場合があり、慎重を要する。慢性期で再発を繰り返す場合には、手術的にアキレス腱を再建する方法がありますが、適応になるのはごくまれ。
症状の改善が認められれば徐々にスポーツを始め、運動前のストレッチングや運動後のアイシングを励行するようにする。














